ミート社社長、偽装は４０年前から

ミートホープによる牛肉偽装事件で、田中稔社長は別の食肉会社に勤めていた約４０年前にも、馬肉と牛の脂で作った肉を「牛カルビ」として偽装販売していた疑いがあることが、取引のあった知人男性の証言でわかった。

農林水産省が２５日に発表した調査結果では、ミート社の２４年前の不正行為が確認されたが、男性の証言は、田中社長の不正が、それ以前から始まっていた可能性を示している。

田中社長は、１９７６年にミート社を創業したが、それまでは苫小牧市に本社を置く別の食肉会社で、役員を務めていた。田中社長は、多くの工場を切り盛りする立場だったという。

つまりこの食肉業界では偽装は日常茶飯事に行われてきたのではないか、というもっと恐ろしい疑いが出てきたということである（「ミートホープに見るコンプライアンスのあり方」）。食の安全は過去、何度も裏切られてきたが、今回はひどい。ゴミ箱にいくべきものが、生協や大手スーパーの店頭に並んだのだから。