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キレイになろう
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二桁成長が続く中国経済は依然として世界中から注目を集めているが、最近、その「光」の部分だけでなく、高度成長がもたらす「影」の部分に対する関心も急速に高まっている。農村部の荒廃、所得格差の拡大、腐敗の蔓延に加え、環境破壊がその典型的な例である。中国の環境破壊は、黄砂や酸性雨などを通じて、周辺諸国や地域へも被害を及ぼし始めているが、その実態の深刻さを把握するのは難しい。先日、全国人民代表大会(国会に相当)の会議では下記のような統計数字が公表された。報道記事や論文などではよく見かける内容だが、中央政府としてはここまで「全面汚染」の実態を認めたのが異例といえるかもしれない。

(1)全国の661都市のうち、278都市が汚水処理施設を設けていない。
(2)全国土の三分の一が酸性雨の被害を受けている。
(3)生活ゴミの無害化処理率は35%に留まっている。
(4)40%の都市が深刻な大気汚染の被害を受けている。
(5)固体産業廃棄物の累積量は80億トンに達しており、14万ヘクタールの土地が侵食されている。
(6)家電製品などのリサイクルは無秩序の状態にあり、環境に深刻な影響を与えている。

中国はここ数年、環境保護に関する数多くの法律や規定を公布してきたが、上記の数字をみる限り、効果があがっているとは言いがたい。その最大の原因は、地元の目先の利益を優先するあまり、地方行政の環境問題への取り組みに対する怠慢である。全人代によると、今年上期に着工された約10万件のプロジェクトのうち、環境対策などに関する法律や規定に抵触している疑いのあるものが40%に達しており、行政部門自体は金銭などに汚染され、チェック機能が働かない実態が改めて浮き彫りにされた。

報道によれば、第十回全国運動会(2005年)の開催地となった南京市は、30億人民元を投入し、市の「顔」となる河川の浚渫や水質改善などの対策を実施した結果、魚が泳げるほどきれいな川に変身したが、運動会が終わって1年も経たないうちに、大量の工業廃水などが流され、川の水は再び腐り始めたという。 2008年のオリンピック開催中、北京政府は「青空」を約束しているが、その青空が五輪後も続くかどうかは疑問であろう。 

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